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「どんなときにも 決して ない」ヨハネ6:35


 「決して飢えることがなく……どんなときにも、決して渇くことがありません」。イエスのもとに行く者に与えられる幸いな約束です。

 「決して◯◯ない」は、ギリシャ語で、〝οὐ μὴ(ウー ミー)という言葉です。〝οὐ(ウー)は、否定形の助詞で、〝μὴ(ミー)も同じく否定形の助詞です。「ない」と「ない」が重なって意味が強められ、「決して〇〇ない」という慣用句になるのです。

 さらに、「決して渇くことがありません」の前には、「どんなときにも」と訳される〝πώποτε〟(ポポテ)という言葉まで付け加えられています。

 イエスのみもとに来る者は、どんなときにも絶対に渇くことがない。つまり、「いつも必ず満たされるのだ」というメッセージが言葉を重ねて力強く語られているのです。

 ちなみに新改訳2017は丁寧に、「どんなときにも」を訳出していますが、協会共同訳では省略されています(翻訳方針の違いが影響していると思われます)。