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「建設中の教会」エペソ5:21


 パウロはここで教会を聖に向かっていく建設中の建物として描いています。この教会の途上性は、私たちにとって慰めです。教会に問題や課題があるとすれば、それはすでに完成した建物の欠けや崩れというのではありません。教会は今まさに、「聖なる宮」「神の御住まい(22)に向けて建設している最中なのです。完成されたものに問題が生じたのではなく、完成に向けて「成長」しているのです。

 聖への成長というと、個人的に追求するものとイメージされることがあります。しかしパウロがここで、聖への成長を「全体」として「宮」として、つまり共同体的な文脈で語っていることに心を留めましょう。誰かだけががんばるのではなくて、完成に向けて共に祈り合い、共に助け合う共同体が、キリストの教会であることを教えられます。