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「二人の人」ヨハネ8:17


 イエスがご自身について自分だけで証言するのに対し、パリサイ人は、一人の人による証しは真実でないと批判します(13)。これはたしかに律法に基づく考え方です(申命17:6,19:15など)。そのためイエスは、ご自分だけでなく、「父なる神」の証しがあると言って応答します(18)

 17節には「二人の人(人間)」とあり、「人間」という言葉が強調されていることが興味深いです。二人の「人間」の証しが真実とされるのであれば、「神ご自身」による証しは、一層真実なものです。ここでイエスは、イエスと父なる神という二人の証人がいるという意味で応答していると考えるのが自然だと思いますが、また別の観点から言えば「人間」という言葉を強調することで、人間以上の存在である「神」による証しの真実さを語っていると考えることもできます。